IT企業の参入で変革が加速する自動車産業と新旧企業の主導権競争
世界の自動車産業はデジタル化が進んでいます。IT業界の存在感を高めた「CASE」の風は、COVID-19の影響を受けてその勢いは多少弱まったものの、依然として、IoTをベースにした「自動車+α」ビジネスを本格化しようとする動きは鮮明であります。新興BEVメーカーのTeslaが「IT+電動化+ソフトウェア」のトレンドを巻き起こし、VW、トヨタなど主要レガシーメーカーがTeslaをベンチマークする形になりました。これに加え、GAFA+M(Google/Apple/Facebook/Amazon+Microsoft)に代表される世界主要IT企業が続々と自動車産業に参入する動きが鮮明化しており、独自のIoTプラットフォームに自動車ビジネスを取り込もうとする動きを活発化しています。その一例がAppleで、従来の家電やクラウドサービスといったビジネスからAppleCarといった自動車そのものにビジネス領域を広げようとしており、自動車をめぐってレガシーメーカーとの競争が現実化しようとしています。さらに、Huawei、Baidu、Foxconnなど様々なIT・家電企業が自動車産業へのチャレンジを明らかにしています。一方、既存レガシーメーカーは環境対応・コスト低減・技術イノベーション等、様々な分野での革新が徹底して求められるなか、新たな競争者への対応も必至です。
本調査報告では、IT・家電業界からの自動車産業への参入を徹底的に調査し、レガシーメーカーとの競争が今後どのように本格的に繰り広げられるか、そして、IT・家電企業の自動車産業へのアプローチと取り込み戦略の分析に加えて、自動車関連ビジネスを軸にした最新動向についてもまとめました。
今後、自動車業界における競争環境が一段と厳しくなるとみられる中で、新たな脅威になるとされるIT・家電企業の自動車産業に対するビジネス戦略への理解、そして、直接的・間接的なビジネスでの関係の構築、さらに、大きく動く今後の自動車産業の予測・判断材料として、当報告書をご活用いただければ幸いです。
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![]() 第1章 |
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IT系企業と既存レガシー自動車企業の未来自動車産業の主導権競争
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1-2. | 製造から非製造、ソフトウェア重視への軸足移動から始まる利益創出戦略の変化 |
1-3. | グローバル単位のリピーター・マニア創出戦略 |
1-4. | 自動車に留まらないクロスインダストリーへの挑戦 |
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IT系企業の自動車関連ビジネス展開に関する最新動向
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2-1. | ADAS/自動運転技術 | : | レベル3~4の自動運転開発が主流、CAS-BEV向けではレベル4以上の実現に向けLiDAR導入を明確化 |
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2-3. | CAS-BEV戦略 | : | IT系企業が手掛ける新たな自動車分野、ソフトウェアを軸にした差別化で製品競争力での優位を図る |
2-4. | 内外製・提携戦略 | : | IT系企業の自動車生産は外注がメイン、生産に必要なAIチップ等の内製開発でコア技術等の確保を重視 |
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![]() 第3章 |
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主要IT系企業の自動車関連のビジネス戦略
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3-1. | AGoogle | : | Waymoを中心にした自動運転開発を継続、ドライバレスカーによるロボタクシーサービスの導入を本格化 |
3-2. | Apple | : | 独自ソフトウェアのiOSを中心に自動車向けビジネスを推進、2025年までにApple Carを投入する計画 |
3-3. | Microsoft | : | Azureを軸にしたAI・クラウドコンピューティング、自社ブランドの自動運転車の開発にも参戦 |
3-4. | Amazon | : | e-Commerce、Amazon Web Service(AWS)に加え、自動運転企業買収で自動車関連ビジネスを本格化 |
3-5. | : | 独自SNSサービスプラットフォームを活用し、オンライン自動車販売ビジネスを展開 | |
3-6. | IBM | : | 独自のAI、クラウドコンピューティングシステムを活用したサービスプラットフォームをGM、BMW等の自動車メーカー向けに展開 |
3-7. | NVIDIA | : | GPUベースの自動運転車用AIプラットフォームを展開、SoCの高度化に加え、AI訓練による自動運転の高度化を目指す |
3-8. | Intel/Mobileye | : | 自動運転AIの学習や高度化に向けたHPCを開発、2022年ロボタクシー運用に向けEyeQシリーズの更新も推進 |
3-9. | Huawei(華為) | : | 5G通信基盤自動運転・コネクテッド技術を展開、独自Harmony OSによる車のデジタル化も本格化 |
3-10. | Baidu(百度) | : | Apolloコネクテッド自動運転プラットフォームを開発、北汽新能源との提携でBaiduブランドのBEV生産を本格化へ |
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3-12. | LG | : | Magnaと協業でBEVを中心としたソリューション提供、IVI/コネクテッド分野でもM&A活発化で独自プラットフォーム構築目指す |
3-13. | Samsung-Harman | : | 独自コネクテッドソリューションの開発に注力、車載OS、コンテンツサービス等の車載インフォテイメント分野を強化 |
3-14. | SK | : | 独自コネクテッドプラットフォームのビジネス化、バッテリーセルをもう一つの事業軸に自動車産業への影響力を拡大 |
3-15. | SONY | : | Vision-Sで独自の360度センシングSafety Cocoonに加え、エンターテインメント・コネクテッド技術を提案 |
3-16. | Tesla | : | 「BEV+α」軸にクロスインダストリー化を加速、効率性の最大化とコスト低減の両立を図るためのR&Dを強化 |
3-17. | Rivian | : | シリコンバレー発の新興高級BEVメーカー、エネルギー・UX・OTAの「BEV+α」戦略を本格化 |
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3-19. | Lucid Motors | : | シリコンバレー発の新興高級BEVメーカー、エネルギー・UX・OTAの「BEV+α」戦略を本格化 |