インドネシア国際モーターショー開幕!各社の販売戦略に差異も
第22回インドネシア国際モーターショー(IIMS)が2014年9月18日、インドネシアのJakarta International EXPOで開幕した。トヨタやホンダ、ダイハツ、日野など日系を含め自動車メーカー35社が出展し、インドネシア政府が推進するLCGC適合車や人気が高いMPV、SUVを主軸に据えた展示となった。会期となる9月28日まで、自動車メーカーが展示即売会を行う他、デンソーやクラリオンなどの部品メーカーも自社製品の魅力を来場者にアピールする。
モーターショー会場での記者発表をみると、LCGCが主力となった前回(2013年)に対して、高価格帯のMPVやSUVなどの展示に力を入れる日系メーカーも目立ち、各社の次の戦略を伺わせる内容となっていた。主力車種を展示するブース中央に、トヨタがRAV4、ホンダがHR-V(日本名:ヴェゼル)、日産がX-Trail、三菱自がDelicaを据えた。一方、LCGCでは、Datsunが日産とは別にブースを構えた他、スズキがKarimun WagonR GSを発表。このほか、ダイハツは新型Copenを目玉に、マツダは新型Mazda2(日本名:デミオ)を日本市場に続き発表するなど、インドネシア市場で人気の高い小型車に軸足を置いた。
市場規模としては依然として小さいが、高級車メーカーも展示に力を入れた。Mercedes-BenzやBMW、Audiはほぼフルラインアップとなった他、InfinitiやAlfa Romeo、Jeep、Jaguar、Land Roverなども主力製品を展示した。
これまで市場への積極参入を図っていた韓国の起亜は、既存車種の展示にとどめた。記者発表後に、起亜の理事(取締役)に話を聞くと、「10月に新大統領に就任するJoko Widodo氏の政策を見た上で、次の一手を考えるため」と説明した。大統領就任後に燃料価格引き上げ等が予測されるなど、政府政策の先行きが不透明であることから、今後の方向性を見極めた上で投入車種を決め、市場攻略を図る方針。今回は既存ラインアップにとどめ、来場者に魅力ある起亜車の性能をアピールする機会とした。
展示即売会となるモーターショーの昨年の成約額は、過去最高となる前年比7%増の4.9兆ルピア(約500億円)。販売台数は1.9万台、来場者数は37.4万人。2014年は、昨年を上回る成約額を目指している。
2014年9月19日現在