政府規制強化にパワートレインの低燃費化、
電動化へ各社の最新動向
中国の2013年末時点での自動車保有台数(三輪車、低速トラックを含む)は累計1.37億台となり、大気汚染の主要な発生源となっています。中国政府が自動車産業に対し、各種環境指標を打ち出しているほか、新エネ車の普及を推進していることから、自動車およびその関連メーカー各社は自動車製品の性能を向上させながら、パワートレインの低燃費化・電動化などの環境対応策に取り組んでいます。内燃機関では直噴ターボエンジンの搭載が拡大、トランスミッションでは多段化AT、CVT、DCTの投入が活発化しています。電動車については、日系が基幹部品を現地調達するHEVモデルの投入を計画しているほか、現地系メーカーではBYDを中心にEVやPHEVの開発・投入を進めています。
「中国自動車産業の環境対策」では、中央・地方政府の燃費・排ガス規制や、重要なパワートレイン低燃費・電動化政策・技術規格、および2014年8月時点での各地における最新の省エネ・新エネ車普及策などをまとめたほか、低燃費化エンジン・トランスミッションの搭載状況、HEV、EV、PHEVの投入動向・計画を掲載しています。また、主要自動車メーカー50社およびその関連部品メーカー93社のパワートレイン事業戦略・環境対応策を報告するとともに、エンジン生産・出荷台数、タイプ別トランスミッション搭載状況、HEV、EV、PHEVの生産台数などの基礎データも収録しています。
当案内をご高覧のうえ、関係部署ともご相談いただき、ご採用賜りますようお願い申し上げます。
▼2章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第1章 |
|
中国パワートレイン市場の現状と焦点
1 |
|
1. 総論:環境問題から求められる低燃費化・電動化への取り組みが加速、
競争力向上に向けたコスト削減が課題 2 |
|
2. パワートレイン戦略、低燃費化・電動化した
パワートレインの開発・投入が加速、燃費競争が本格化 6 |
|
3. ターボエンジン、1.6T以下のGE車がけん引し急速拡大、
問われるSUVへの低燃費ターボエンジンの搭載強化 10 |
|
14 |
|
5. 電動車の普及状況、優遇策対象の国産PHEV、
EVの販売は急速拡大、HEVは2015年以降成長軌道へ 16 |
|
6. 充電インフラ、地方政府は政策として整備を強化、
企業による事業参入が期待されるも、利用率の低下が課題 24 |
|
7. 低速EV、市場の急拡大により一部地方政府は走行を容認、
監督管理政策と業界統一基準の制定が課題 28 |
|
8. 低燃費化・電動化技術の消費志向、経済的な余裕をもつ
高年齢層とランニングコスト意識の高い女性が有望なユーザー 30 |
▲1章へ / ▼3章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第2章 |
|
パワートレイン開発・製品投入動向
33 |
|
1. エンジン、燃費規制に対応するため、
ターボ付きの小排気量エンジンの投入が活発化 34 |
|
2. トランスミッション、製品が多様化する中、
中国系メーカーの自主開発力の向上が目立つ 38 |
|
3. LNG/CNG車、各都市で公共交通機関としての利用が拡大、
トラック事業では外資との共同開発も行われる 40 |
|
4. スタートストップシステム、高級車ブランドが先駆けて採用、
燃費規制等の規制強化が市場拡大に追い風 44 |
|
5. HEV、2015年よりトヨタが製品投入を本格化、
Ni-MHを搭載する長安、吉利のHEVモデルが競争参加 46 |
|
6. PHEV、生産規模が急速に拡大、
BYDと上汽集団がシェアの先行獲得に取り組む 48 |
|
50 |
|
8. FCEV、コスト等により実用化は難しいが、
上汽集団のプラグイン式燃料電池車の普及に期待 56 |
▲2章へ / ▼4章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第3章 |
|
パワートレインに関する政策と関連規格
59 |
|
60 |
|
2. 排ガス規制、2018年から軽型車国5排ガス規制を導入、
北京市は2016年から米国基準ベースの京6規制実施を計画 68 |
|
3. エンジン・トランスミッション関連政策、中西部で外資優遇範囲が縮小、
GE直噴ターボとDEコモンレールの採用を促進 70 |
|
4. 省エネ・新エネ車産業政策、国レベルの支援政策を策定し、
2014年末に新エネ車産業の参入規則改訂版を発表する方針 72 |
|
5. 電動化部品関連政策、500万台の新エネ車市場をサポートするため、
基幹部品産業への支援を強化 74 |
|
6. 電動化関連規格、製品品質・安全性等を確保するため、
電動車およびその関連部品の規格制定を強化 76 |
|
7. 中央政府の省エネ・新エネ車普及政策、新エネ車の普及・支援を
さらに強化、HEV乗用車補助金策は不透明 78 |
|
8. 地方政府の省エネ・新エネ車普及政策、
地方保護主義の打開、補助金支援策の実施が急務 82 |
|
9. 電動二輪車、国家標準GB17761-1999の改訂が遅れ、
各地方政府は現行の基準に基づいて独自の管理政策を発表 98 |
▲3章へ / ▼5章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第4章 |
|
主要メーカーのパワートレイン戦略
101 |
|
1. VW、内燃機関車のパワートレインの生産能力増強を推進、
2016年をめどにPHEVを現地生産する計画 102 |
|
2. PSA、パワートレインの製品ラインを拡充、
2016年にHybrid AIR技術の中国導入を計画 104 |
|
3. BMW、省エネ・新エネ車技術の投入で製品の多様化が進み、
2014年末までにi3、i8を輸入販売する計画 106 |
|
4. Daimler、海外初の乗用車エンジン拠点を稼働させ、
2014年9月に中国3都市で騰勢(Denza)EVを発売予定 108 |
|
5. Fiat、ターボエンジンとDCTの現地調達を拡大、
広汽集団と提携して新エネ車開発を行う予定 109 |
|
6. Volvo Car、中国でDrive-E技術を導入、
2015年上半期にPHEVを現地生産する計画 110 |
|
7. GM、電動車開発強化に向けてR&Dセンターを拡張、
2020年をめどに燃費を5.0ℓ/100kmにする計画 111 |
|
8. Ford、EcoBoostエンジン導入で低燃費をアピール、
電動車事業は不透明で環境対策より製品拡充を優先 114 |
|
9. 日産、CVT製品の搭載率を拡大、
2014年9月にLeafベースの晨風EVを発売する計画 115 |
|
116 |
|
11. ホンダ、直噴ターボエンジンと8速DCTの導入を計画、
2016年にHEVを現地生産する予定 118 |
|
12. スズキ、2016年からターボエンジンを導入するほか、
中国で新型6速ATの搭載を強化する方針 120 |
|
13. マツダ、2014年を「SKYACTIV開花年」と位置付け、
5月からSKYACTIV現地生産車2モデルを発売開始 121 |
|
14. 三菱自、中国で電動車の現地生産を検討、
広汽三菱傘下のエンジン工場建設も計画 122 |
|
15. 現代自/起亜、ターボエンジンの現地開発を展開、
2015年末にHEVモデルを現地生産する予定 123 |
|
16. 上汽集団、次世代「CUBE-TECH」を発表、
2015年に中国新エネ車市場でシェア20%獲得を目指す 124 |
|
17. 中国長安、直噴ターボエンジンとDCT製品の量産を加速し、
2020年に省エネ・新エネ車販売台数100万台を目指す 126 |
|
18. 東風汽車、2020年80万台の電動車保有台数を目指し、
製品ラインの拡充や生産拠点の建設を加速 128 |
|
19. 長城汽車、2014年4月にターボエンジン4モデルを出展し、
PHEVのHAVAL COUPEを今後市場投入する計画 130 |
|
20. 吉利汽車、パワートレイン新製品の搭載を加速するほか、
PHEVとHEVを中心に電動化事業を推進する計画 132 |
|
21. 比亜迪、TIDや「緑混」等省エネ技術を推進する同時に、
今後新エネ車16モデルを投入する計画 134 |
|
22. 中国一汽、「藍途戦略」を踏まえて新たな新エネ車戦略を発表、
HEVを重点とした技術・製品開発を計画 138 |
|
23. 奇瑞汽車、5速MT+7CVTパワートレインを採用するほか、
EV事業では小型車の開発に注力 142 |
|
24. 華晨汽車、BMWと提携して新エネ技術を取り込むほか、
2020年までにGDI技術を全モデルに導入する計画 144 |
|
25. 北汽集団、パワートレイン開発を強化、
新エネ車事業は開発からマーケティングまで外資系と提携 146 |
|
26. 江淮汽車、2016年からPHEVの開発に着手、
パワートレイン事業では他社への技術供与を展開 152 |
|
27. 力帆汽車、ターボエンジンの開発で燃費規制に対応、
電動車生産工場設立を発表し、電動車事業を本格化させる 154 |
|
28. 広汽集団、ターボGEを全車搭載する計画、
2020年までに自主ブランドすべての製品の電動化を目指す 156 |
|
29. 衆泰汽車、2014年に新エネ車事業に注力し、
「雲」シリーズ小型EVを投入する計画 158 |
|
30. 中国重汽、MANと提携を強化すると同時に、
天然ガスエンジンの開発を展開 160 |
|
31. 陝汽集団、陝西省政府と共同で省エネ・新エネ車事業を強化、
天然ガス車輌拡販に向けて周辺産業企業との協業を推進 162 |
|
32. 福建汽車、新龍馬汽車がエンジンプロジェクトを稼動、
河南藍海新能電動車や金龍汽車もEV事業を展開 164 |
|
33. 宇通客車、「睿控(Rectrl)」新エネ車技術を発表、
今後はPHEVバスの拡販を目指す 166 |
|
34. 恒通客車、天然ガスバスに専念するほか、
電動バスでは急速充電技術をコア戦略とする方針 168 |
|
35. 五洲龍汽車、省エネ・新エネバスの開発に注力するも、
稼働率の向上と受注拡大が課題 170 |
|
36. 南車時代電動汽車、REEVバスの販売を強化、
スーパーキャパシタの開発にも注力 172 |
|
37. 華泰汽車、Honeywellなど外資系メーカーの技術を活用し、
グリーンディーゼルエンジンの開発に注力 174 |
|
38. 安凱客車、2013年までに新エネバス1,991台が
モデル運行を実施、2014年に1,200台の販売を目指す 175 |
|
39. 中通客車、燃費改善と新エネ車開発を同時に実施、
車輌監視システムとの並行販売で拡販を狙う 176 |
|
40. 百路佳客車、新エネ車生産能力5,000台に向けて工事を拡張、
現地政府の支援を受けて製品開発を推進 177 |
|
41. 博能上饒客車、中国科学院の技術を活用して省エネ・新エネ車を開発、
天然ガスPHEVにも注力 178 |
|
42. 成都客車、産学官提携で省エネ・新エネバスを開発、
EVバスのリース販売も計画 179 |
|
43. 桂林客車、HEV・EVバスを主要製品とし、
桂林大宇はLNG事業を推進 180 |
|
44. 上海申沃、2015年に新規開発したHEVバスを運行させるほか、
寿光市、孝義市、包頭市で拠点設立を検討 181 |
|
45. 華菱星馬、漢馬パワートレインの搭載車と天然ガス車の
注力により、重型トラックと専用車の事業強化を目指す 182 |
|
46. 江鈴汽車、製品力強化へパワートレイン事業に注力、
凱鋭800EVが江西省南昌市でテスト運営を開始 183 |
|
47. 青年汽車、ナノカーボン電池技術を開発、
EVバスを中心に新エネ事業を強化 184 |
|
48. 山東沂星電動汽車、臨沂市政府の支援によりEV事業を拡大、
山東省以外の販路開拓が課題 185 |
|
49 天津清源電動車輌、宅配業者への物流用新エネ車納入を実現、
全国への販路拡大を加速し、海外市場へも進出 186 |
|
50. 亜星客車、新エネバス事業を強化、
新エネバスの米国への輸出を実現 187 |
▲4章へ / ▼6章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第5章 |
|
主要パワートレイン関連部品メーカーの事業動向
189 |
エンジン・トランスミッション関連 |
BorgWarner/Bosch/Eaton/Getrag/Honeywell/Magneti Marelli/Mahle/ |
駆動モータ関連 |
Infineon Technologies/Protean Electric/AC Propulsion/富田電機/日本電産/ |
電池およびコア材料関連 |
B456 systems/JCI/Microvast/Boston-Power/Electrovaya/SK Innovation/ |
▲5章へ / ▼付録へ | ▲PAGE TOP |
![]() 第6章 |
|
低速EVメーカーの事業動向
279 |
梅億集団/河北御捷車業/時風集団/新大洋集団/康迪科技/速達交通集団/ |
▲6章へ | ▲PAGE TOP |
![]() 付録 |
|
付録CDデータ
|
メーカー別モデル別HEV、PHEV、EV生産台数(2010~2013年、2013/2014年1~6月) |
|
メーカー別エンジン生産・出荷基数(2004~2013年、2013/2014年1~6月) |
|
乗用車メーカー別トランスミッションの搭載状況(2012/2013年、2013/2014年1~6月) |