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調査報告書:欧州

Boschの生き残り戦略
Boschの生き残り戦略
発 行

■ 2021年11月2日

体 裁

■ A4判、101頁
 簡易カラー印刷

価 格

■ 198,000円(税込)
※国内送料込

冊子版+報告会: 473,000円(税込)

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約611KB

ソフトウェアとカーボンニュートラルを軸とする成長戦略

自動車産業が電動化、コネクテッド、自動化のイノベーションに巨額の投資を行い、パラダイムシフトを進める中、Boschはその先頭を走り続けています。コーポレートスローガンである“Invented for Life”を体現する製品開発に野心的に取り組み、先進技術を次世代の戦略製品に育成するため、多数の提案を行っています。統合デジタルディスプレイとインフォテイメントシステム、統合電動コンポーネントのe-Axle、自動化進展とともに重要になる冗長設計を取り入れたブレーキやステアリング、商用車のカーボンニュートラルに必要となる燃料電池モジュール、自動バレー駐車システム、デジタルキーのPerfectly Keylessなど、コンセプトから量産製品化へと進み、今後の企業成長を担う新製品事業が多数始動しています。

Boschの新製品はコンポーネントやデバイスだけではありません。ソフトウェアベースのソリューションも提案しています。むしろ軸足はソフトウェアに移しており、これまでにソフトウェア重視の研究開発体制に組織を改変し、車両OSの開発にも取り組んでおります。2020年時点で、世界の研究開発員7万人のうち3万人をソフトウェア開発要員とし、2021年1月には製品ドメインを横断してソフトウェアとエレクトロニクスの開発を行うためにCDCC(Cross Domain Computing Solutions)事業部門を発足させました。さらにBoschはイノベーションを製品だけでなく、ビジネスモデルにおいても推進し、新ビジネス分野で事業を展開する方針です。IoT企業を目指すBoschは、自社のクラウドとソフトウェアプラットフォームを構築し、クラウドベースのコネクテッドサービスを立ち上げました。緊急支援のEコールサービスセンター運営、OTA支援、EVの充電支援など新たなサービス事業も開始しました。ソフトウェアに重心を移しサービス事業を成長事業とする、またCASE技術の広範囲な製品展開を同時に行う、こうした戦略はBosch以外に見られないユニークな取り組みです。

また、Boschはカーボンニュートラル時代に向けてEVコンポーネント事業や燃料電池技術開発に投資し新規事業を拡大しようとしています。さらに、2021年1月のCESにおいて、目標としてきた世界全400拠点のカーボンニュートラルを2020年に達成したことを報告、次のステップとして調達から製品の使用までバリューチェーン全体にわたるCO2排出削減を進めています。

本報告では、BoschのCASEそれぞれの技術戦略、ソフトウェア開発動向、サービス事業参入、カーボンニュートラル対応に焦点を当て、長期成長戦略を調査・分析いたします。新たな研究開発体制構築動向や製造拠点動向、サステナビリティに向けたユニークな取り組みについても取りまとめました。Boschの経営戦略の理解やビジネス関係の構築に、当報告書をご活用いただければ幸いです。


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▼2章へ▲PAGE TOP

第1章

経営戦略

1.

◇Denner会長の野心的な企業変革と成長投資

◇IoTのリーダーに向けた戦略

◇未来のモビリティへ体制変更

◇成長戦略のCASE

◇Daimlerとの提携

◇カーボンニュートラルと新事業

◇課題と展望

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第2章

世界拠点と研究開発体制

1.

Boschの世界拠点と地域事業

◇Boschの世界事業体制

中国事業依存が高まる、高人件費の先進国で人員削減推進

◇欧州事業

独仏拠点でリストラ強化、中東欧での電動車・ADAS対応製品生産に投資

◇北米事業

メキシコ工場拡張に投資、米国3拠点を維持

◇中国

電動コンポーネント事業拡大、研究開発機能を強化

◇インド

パワートレイン/シャシ制御製品の生産能力拡大、ソフトウェアエンジニアリング能力拡大

◇日本・ASEAN

地域OEM事業を強化

2.

Boschの研究開発体制

◇世界研究開発体制

◇ドイツにおける自動車部品開発拠点

◇ソフトウェア開発体制強化

◇組み込みソフト業務

◇先行技術研究とAI研究

◇RBVCベンチャーキャピタルとスタートアップ育成

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第3章

製品戦略

1.

CASE戦略

2.

◇技術中立で全方位のパワートレイン技術戦略

◇電動コンポーネント

e-Axle、48V電池を生産開始、商用車向けも強化

◇水素燃料電池技術

◇分散型マイクロ発電装置として使う定置用燃料電池を事業化

3.

運転支援と自動化(ADAS/AD)

◇自動化への取り組み姿勢

◇シャシ制御と運転支援システム事業戦略

◇レベル2+からレベル3の要素技術

◇ロボタクシー(L4)自動運転システム

◇自動バレー駐車

4.

◇コネクテッドサービス体制

◇Boschのモビリティ向けコネクテッドサービス

◇パーソナライズ化

5.

◇車両コンピューター開発と車載ソフトウェア開発と計画

◇デジタルディスプレイでIVI事業を拡大

◇次世代E/Eアーキテクチャーと製品開発

◇中央集権E/Eアーキテクチャーと車載コンピューター開発

◇ソフトウェアデファインドカー

6.

モデル別製品供給実績
▲3章へ ▲PAGE TOP

第4章

サステナビリティ戦略とサプライチェーン政策

1.

◇サステナビリティ目標

Scope3にて2030年バリューチェーンCO₂排出15%削減

◇CO2排出削減の取り組み

再生可能エネルギー調達と自家発電進める

◇カーボンニュートラル目指した燃料電池による電力エネルギーマネジメント

◇エネルギーマネジメントを事業化

◇企業のライフサイクルアセスメント標準化活動に参加

2.

サプライチェーン政策

◇サプライヤーにデジタル化とサステナビリティを求める