2020年9月26日、第16回北京国際モーターショーが開幕した。今回は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で、本来は4月開催のところ、5ヵ月遅れでの開催となった。ジュネーブモーターショー、ニューヨークモーターショー、デトロイトモーターショー、パリモーターショーが2020年の開催を中止したなかで、北京モーターショーの注目度が高まっている。
出展モデルをみると、中国系ブランドは従来と同様にEVモデルの投入に注力している。外資系ブランドはEV、ハイブリッド等多様なパワートレインのモデル投入を通じて電動化戦略を本格化している。また、新興メーカーは人気セグメントであるSUVモデルを始めに投入した後、セダンなど別セグメントのモデル投入に注力しラインアップを拡充している。
欧系メーカーのうち、VWは世界初公開したSUVのTiguan X及び、Touareg PHEV(輸入車)のほか、新型Golf(Golf 8)を中国初公開。M-Benzは11代目Sクラスをチャイナプレミアした。BMWはi4コンセプトカーと新型M3等のモデルを出展した。米系メーカーでは、FordがSUVタイプのEV Mustang Mach Eを中国初公開した。
日系メーカーでは、トヨタは2代目MIRAI(FCEV)を展示したほか、LexusのEVコンセプトカーLF-30を中国で初公開した。ホンダは東風ホンダで生産予定のPHEVであるCR-V SPORT HYBRID e +をワールドプレミア。日産はSUVタイプのEV Ariyaをチャイナプレミアした。
中国系メーカーでは、中国一汽は3代目奔騰B70を発表、上汽集団はSUVのMG領航、東風汽車は嵐図ブランドコンセプトカーiFreeを発表した。長安汽車はSUVの欧尚X5の先行販売を開始、北汽集団はBEIJINGブランドのSUV X7のPHEVモデルを披露した。吉利汽車は初めてのOTA(Over The Air)対応の内燃機関車として、星瑞(英語名:Preface)を発表し、Lynk&Coブランドからは今年10月初旬に発売予定の小型SUV 06を展示した。また、奇瑞汽車は捷途ブランドのSUV X70 PLUSを発表、広汽集団は傳祺ブランドのMPV M8を発売した。
一方、新興メーカーの出展社数は例年より少なく、トーンダウンした印象を受ける。そのなかで、華人運通はHiPhiXを発表し、来場者の注目を集めた。威馬汽車は売れ行きが好調なEX6の派生商品であるEX6 Plus 6シート仕様を発表。合衆汽車は哪吒ブランドより小型SUVタイプのEVである哪吒Vを発表した。
2020年9月30日現在