2014年4月20日、第13回北京国際モーターショー(Auto China 2014:20日プレスデー、21〜22日業界関係者日、23〜29日一般公開)が開幕した。ワールドプレミアは118モデルと過去最高を記録し、2013年の乗用車生産が1,800万台を突破した中国市場にかけるメーカー各社の意気込みが感じられた。今回のモーターショーの特徴としては、深刻化する大気汚染の影響を反映し、HVやPHV、EV等の電動車の出展が多く見られたほか、SUV、中国専用モデルも多数出展された。
中国でトップのシェアを誇るVWは、燃費性能の向上を焦点にコンセプトカーのGolf R400、NMC、Golf China Conceptをワールドプレミア車として発表。中国のイメージを取り入れたデザインや環境技術をアピールした。一方、GMはCadillacのCTSをチャイナプレミア車として発表するに留まった。中国で好調な現代自はコンセプトカーの小型SUV ix25をワールドプレミア車として発表、2014年下期の発売を予定しており、小型化傾向にあるSUV市場でのシェア獲得を目指す。日系では、ホンダが昨年発売して公表だった中国専用モデルJade、Criderに続き、中国専用モデルのコンセプトカー、コンセプトBをワールドプレミア車として発表。また、グローバル戦略車のVezelを発表、広汽ホンダから2014年末に現地生産が行われる計画で、中国事業を重視している姿勢が窺えた。
中国系メーカーでは電動車が多数出展された。特にBYDは昨年発売したPHVの秦につづくHVの唐を発表、2015年に漢、2016年に明を発売する計画を発表し、新エネ車の販売戦略が明らかにされた。一方で、東風や一汽等の他社も新エネ車を出展、技術アピールを展開していた。しかし、出展されていた中国系の新エネ車の多くは試作車で、市販時期は未定であった。中国政府は環境汚染対策として新エネ車の普及を掲げているが、BYDや上汽等の一部のメーカーを除き、量産化モデルは少ないことから、普及には時間がかかるとの印象を受けた。
2014年4月22日現在