2014年1月13日(月)、米国Detroitで北米国際オートショー(通称:デトロイトモーターショー)が開幕した。18~26日の一般公開に先駆けて13~14日にメディア関係者向けに新型車・コンセプトモデルなどが公開されている。
寒波の影響が心配されたが、当日は気温が上昇して天候にも恵まれた。米国では小型自動車販売台数が2013年に1,560万台となり、リーマンショック前の水準を取り戻した。力強い米国市場の勢いを受けて、会場ではデトロイト市財政破綻の暗いニュースをかき消すほど多数のメディア関係者で賑わった。市場の本格回復とともに、自動車メーカーはより野心的に高価格帯の製品でラインアップ拡充を狙うようになってきており、会場ではスポーツカー、高級車のコンセプト・新型モデルが続々と発表された。1月13日にNAIAS会場で行われたカーオブザイヤー2013では、Chevroletブランドの高級スポーツカーCorvette Stingrayが選出された。以下、プレスデー初日(13日)の様子を報告する。
Detroit3のうち、Fordは米国最量販モデルのフルサイズピックアップトラックF-150の新型車を発表。アルミ鋼板を用いることで320キロの軽量化とエンジンのダウンサイジングが施され、燃費向上を追及した。またFord会長のBill Fordと現CEOのAlan Mulallyの二枚看板がプレゼンテーションを行い、世界全体で23種のモデルを投入すること、米国製造拠点の能力を増強することなどが発表された。Chryslerはミドルクラスセダンの200の新型モデルを発表。同モデルの組立・塗装工程では機械化を徹底することで、コスト削減につなげる方針を示した。この他、GMはCorvetteの高性能モデルZ06を発表した。
日本メーカーでは、トヨタと日産が共にスポーツカーのコンセプトモデルを発表した。トヨタは、スポーツカーモデルの将来の方向性を提示するFT-1を発表。日産はSport Sedan Conceptを発表して、スポーツカーだけでなくセダンやCUVのデザインに同コンセプトが使われる可能性を示唆した。ホンダは新型Fitの米国仕様を発表。プラットフォームを共有する小型CUVのVezelとともに、生産能力20万台のメキシコCelaya新工場で2014年に生産開始する計画ある。現代自は、Genesisの新型車を発表し、拡大する米国高級車市場でのシェア取り込みを図る。
欧州メーカーでは、VWがThe BeetleのオフロードタイプのDuneを、AudiはQ3よりも下位のサブコンパクトCUVコンセプトモデルのAllroad Shooting Brakeをそれぞれ発表した。DaimlerはCクラスの全面改良モデルを公開。新Cクラスは現行モデルよりも車体が大型化された一方で軽量化が図られた。
2014年1月14日現在
Ford
新型F-150を発表 ※再生すると音が出ます
GM
Chrysler
トヨタ
ホンダ
日産
現代自
現代自プレゼン会場の様子 ※再生すると音が出ます
起亜
VW
Audi
Daimler
BMW
Porsche・MINI