2017年11月17日、第15回広州国際モーターショーが開幕した。中国では、2019年からメーカー各社にNEV(PHEV・EV・FCEV)の生産を義務付けるNEV規制の実施が決定したこともあり、今回のモーターショーではメーカー各社が新エネ車を多数出展。1,000台の展示車両のうち、約130台がNEVとなり、各社の製品戦略が明らかになった。
日系メーカーでは、トヨタがEVのコンセプトカーを発表。トヨタは2020年に、中国市場に日本で開発したEVを現地合弁会社で生産・販売する予定を明らかにした。また、Corolla PHEVとLevin PHEVのほか、FCEVのMIRAIも展示し、技術力をアピールした。EVで先行する日産は、日本で2017年9月に発表の新型LEAFを中国初公開した。欧米系メーカーでは、BMWが5シリーズのPHEVモデルを展示。Fordは新型MondeoのPHEVを公開するなど、PHEVの出展が目立った。VWはモーターショー前日に現地合弁会社とともに2025年までの間にeモビリティに100億ユーロ以上を投資することを発表、現地でEV事業を本格展開する姿勢を示した。中国系メーカーでは、上海汽車がコネクテッドカーでEVの栄威Ei5を発表。北汽新能源は2ドアのコンパクトEVとなるLITEを発売した。
新エネ車以外では、トヨタが2018年半ばに投入予定の「IZOA/C-HR(新開発2.0ℓGE搭載のTNGA第2弾)」のコンセプトカーとなる豊巣WAYを展示。ホンダはAcuraブランドから同ブランド初の現地生産セダンであるTLX-Lを展示した。マツダはCX−3の中国輸入販売価格を初公開した。この他、Jaguarが現地生産のXELを発表し、Skodaが2018年上期に投入するMQBプラットフォームベースのKAROQを中国初公開した。中国メーカーは複数のSUV新製品を披露。吉利汽車は遠景S1を発売、傘下の高級ブランドLYNK&COはLYNK&CO 01を展示した。奇瑞汽車はEXEED TX、上汽GM五菱は、2018年発売予定のSUVモデル宝駿530を展示した。SUV製品の販売好調で知られる長城汽車の哈弗ブランドは新製品のH4を初公開した。
2017年11月20日現在