インドネシア自動車工業会(GAIKINDO)が主催する国際自動車ショー(GIIAS)が2015年8月20~30日の日程でジャカルタ近郊のBSD Cityの国際展示場ICEで行われる。初日の20日にはカラ副大統領を来賓に迎え、オープニングセレモニーが行われた。GAIKINDOは、11日間の開催中に28万人の来場を見込んでいる。一方、GIIAS開幕の前日19日にはジャカルタ中心部の国際展示場JIEXPOで、インドネシア国際モーターショー(IIMS)が開幕した。
GIIAS 2015では、GAIKINDO加盟メーカーが量販車の改良版や限定版、新型車や最新技術を発表・展示している。トレードショーとしての側面が強く、多くのメーカーが既存の主力車のマイナーチェンジモデルやリミテッドエディションを目玉とする中で、最も注目を集めたのが世界初公開となったホンダBR-Vプロトタイプである。BR-VはMobilioベースのクロスオーバーで、1.5ℓ i-VTECエンジンを搭載する。変速機は6速MTまたはCVTが設定された。2016年1月からKarawang工場で生産される予定となっている。ダイハツはコンセプトカー2車種をワールドプレミアとして発表。FX ConceptはFFベースのクロスオーバーSUVで、2016年に量販モデルがトヨタとダイハツから発売される模様。Avanzaより安価な価格帯で、人気上昇中の小型SUV市場を狙うことになる。ADM(Astra Daihatsu)の最上位モデルをイメージしたFT Conceptは、FRタイプのSUVで、7人乗りとなっている。シェアトップのトヨタは、燃料電池車Mirai、新型Alphardなどを発表したほか、GIIAS直前に発売した新型Avanza、Avanza Velozを目玉とした。ダイハツXeniaと姉妹車であるAvanzaでは、NVHの改善を目的に、足回りが大きく改良された。スズキはErtigaのマイナーチェンジモデル、ジュネーブで今年発表したiK-2を発表。日産は、X-Trail Hybridを発表し、2015年11月から納車開始する計画を明らかにした。
景気悪化による自動車市場の失速が懸念される中だが、週末のGIIAS会場では家族連れでにぎわっていた。各社の展示スペースではダンスやバンド演奏などが催され、新車を見て回る消費者を歓迎している。
2015年8月23日現在