2015年4月20日に第16回上海モーターショーが開幕した。20日~21日はプレスデー、22日~24日は業界関係者向け、25日~29日は一般公開が予定されている。世界最大の自動車市場である中国でのシェア獲得に向けて、2015年末までに企業平均燃費規制6.9ℓ/100kmに達しなければならないことや、中国政府から次々と発表される電動車優遇策への対応を目指し、各メーカーがEVやPHEVをはじめとした新エネ車を発表した。
欧系メーカーでは、中国で最大シェアを誇るVWが新エネ車を中心に各モデルを出展。PHEVのGolf GTE、燃料電池車のGolf SportWagen HyMotionといった新モデルを出展した。Audiは、中国市場向けに開発したPHEVのA6L e-tron等の3モデルをワールドプレミアした。またBMWはPHEVのX5 xDrive40eをワールドプレミアした。2.0Tエンジンとモーターを組み合わせ、3.3ℓ~3.4ℓ/100kmの燃費を実現する。米系メーカーではGMのChevroletブランドの小型EVのBoltコンセプトカーを中国初公開。その他、高級EVメーカーのTeslaがModel Sの派生モデルとなるP85Sや85Dを発表した。
中国市場で伸び悩む日系メーカーでは、トヨタが中国国内向けに現地開発したCorollaとLevinのHEVの2モデルを初公開、2015年秋の市場投入を目指す。日産はMuranoのHEVモデルを発表。マツダはSkyactiv技術の採用モデルを発表、燃費向上をアピールした。中国系メーカーでは、BYDが他メーカーとの差別化を図り電動車戦略の強化を継続している。今回のモーターショーでは秦、唐に続くPHEVモデルとして宋および元の2つSUVモデルを初公開した。共にパワートレインにDual Mode IIを使用、燃費は2ℓ/100km以下を実現、今後も新エネ車事業を同社の軸として育成することは間違いない。
2015年4月21日現在