会場・エントランス
プレスデー当日会場正面入り口。秋晴れの中東京モーターショーが
開幕。
プレス入り口からエントランスホールを望む。開場直後だが例年に比べてほとんど混雑していない。
今回の東京モーターショーにフォーインも出展し最新の書籍を紹介。
中国の世界自動車メーカーの生産拠点分布をパネルで紹介。
2009年10月23日~11月4日に予定されている第41回東京モーターショーの一般向け公開を前に、10月21日と22日に報道向け発表会が開催され、FOURINは21日に現地取材を実施した。
第41回東京モーターショーは10ヵ国・1地域から2政府・2団体・109社が参加。ワールドプレミア39台(乗用車19台、二輪車17台、カロッツェリア3台)、ジャパンプレミアが22台(乗用車8台、二輪車12台、カロッツェリア2台)のコンセプトカーや新モデルが発表された。
例年の東京モーターショーでは、日本メーカーは勿論、Detroit3やVW、Daimler、BMW、PSAなど欧米の主要メーカーがブースを展示。華やかなモーターショーとなるのだが、今回は世界不況による業績悪化で、これまで展示を行ってきたほぼ全ての海外メーカーが出展を見合わせ。また日本メーカーでも、商用車専業メーカーは4社全てが出展を見合わせており、カロッツェリア等を除くと自動車メーカーは日本メーカーのみと、例年に比べていささか寂しい開催となった。報道陣の数でも前回のモーターショーと比べて外国報道陣の数が目に見えて少なくなっており、注目度の面でも低下が見て取れる。
華やかさの面で例年よりも見劣りするものの、出展各社は世界初公開となる多数のコンセプトモデルを展示。展示の中心は他のモーターショーの例に漏れず電動化による環境技術一色であるが、マツダとダイハツがハイブリッドなどの電動化技術を全く使わないで30km/ℓ以上の燃費性能を実現したモデルを展示するなど、その他の自動車メーカーがHVやEVなど電動化技術を追求する中で通常動力エンジンの未来を指し示していた。
環境以外では、トヨタ、日産、ホンダがスポーツタイプのコンセプトモデルを展示。改めてもう一度クルマを運転する楽しさをアピールすることで自動車の魅力を高めて需要を喚起したいという思いを伝えていた。
近年若者を中心とした自動車離れが叫ばれているが、今回のモーターショーでは参加各社が例年以上に体験型の展示に力を入れており、小さい子供から大人まで幅広い年齢層が楽しく最新の自動車技術に触れることができるモーターショーとなっている。以下プレスデーでの発表を中心に報告をする。
2009年10月21日現在
報道陣で賑わう三菱ブース前、今回の展示の目玉は小型SUV型プラグインハイブリッドとi-MiEVの商用車タイプ。
三菱自動車の益子社長。報道発表では2010年末の欧州11ヵ国への本格出荷などEVの世界展開を加速する方針を表明。
Concept PX-MiEV1、2013年の投入を目指す小型SUVタイプのプラグインハイブリッド車。
i-MiEV CARGO、商用車タイプのEVコンセプトモデルで商品化は未定だが、宅配便や郵便物の集配など近距離輸送への採用が期待される。
ゴーン社長の登場を前に報道陣で沸き立つ日産ブース前。
ブース中心にゼロエミッションの大きなメッセージを掲げ、EVの本格的な事業展開への姿勢をアピール。
ブリーフィング後のゴーン社長、ブリーフィングでは来年発売を予定するリーフをなど3種類のEVの展開を計画していることと、4種目のモデル展開を計画していることを表明。
ランドグライダー 、都市部での短距離移動を担うシティコミューターのコンセプトモデルで商品化を検討中。
新型フーガ、2009年11月に発売予定。2010年秋にHVの投入を予定、エコ運転を促すエコペダルなど11種類の先進装備を採用。
カザーナ、スポーツカーとオフロードカーのエッセンスをそのまま組み合わせた新しいジャンルのコンセプトカー、かなり近い将来の製品化が
濃厚。
トヨタブースでは、彩り鮮やかなiQがお出迎え。
豊田章男新社長、プレスブリーフィングにロボット技術を応用したパーソナル移動システムで登場、改めて顧客ニーズ重視の商品作りを基本方針とすることを表明し、当面は強みあるHVを中心に環境製品ラインアップを拡充するとのこと。 ※再生すると音が出ます
FT-EVII、近未来のモビリティ社会を想定した、近距離移動用の小型EVコンセプトで市販化は未定。
FT-86コンセプト、富士重と共同開発を行うFR方式のスポーツモデルで富士重の強みである水平対抗エンジンを搭載、2011年以降製品化の見通し。
LF-Ch、Lexusブランドのエントリーモデルとして想定する、5ドアプレミアムコンパクトセダンで日本初公開。
LF-A、Lexusブランドのフラグシップとなる超高級スポーツモデル、価格は約3,750万円で2010年末に限定500台で販売開始予定。
ブリーフィングでのダイハツ箕浦社長、ブリーフィングでは今後の軽自動車づくりの方向性として、省資源、低燃費、低価格をキーワードを提示。 ※再生すると音が出ます
イース、30km/ℓの低燃費を車体軽量化とガソリンエンジンの性能向上のみで実現したコンセプトモデル、2~3年以内に製品化予定。
バスケット、4シーターのオープンタイプのコンセプトモデル。自然と触れ合うスローライフを演出する。
デカデカ、様々な趣味に対応できる大空間を持つ軽1Boxワゴンタイプのコンセプトモデル。
富士重の森社長、ブリーフィングでは走りと安全、環境の融合を目指す基本方針を表明、その現れとしてハイブリッドのコンセプトモデルを発表した。
ハイブリッドツアラーコンセプト、2012年の投入を目指し開発中で、直噴ターボエンジンと、フロント・リアに分散配置した2モーターが特徴。
ブリーフィングに臨むマツダの山内社長、会見では2011年から導入を予定する次世代パワートレインの概要と導入タイムスケジュールを発表。 ※再生すると音が出ます
清、アイドリングストップシステムと減速エネルギーの回生システム、軽量化により、モーターアシストなしで32km/ℓの低燃費を実現する。
次世代ガソリンエンジンのSKY-G、2011年に国内導入予定でアクセラクラス搭載した場合、1クラス下のデミオ並みの燃費を実現。
次世代ディーゼルエンジンのSKY-D、アテンザクラスのモデルに搭載した場合、2クラス下のデミオ並みの燃費性能を実現、2012年に国内導入予定。
報道陣に沸くホンダブース、ブース中央に大きく掲げられた企業メッセージの「ないものをつくれ」が強い印象を与える。
プレスブリーフィング冒頭部分、ASIMOが伊東社長を出迎える、会見では製品づくりの基本方針として電動化の進展を表明、その一歩として多彩なハイブリッド製品を紹介。 ※再生すると音が出ます
スポーツタイプHVのCR-Z、HV初の6速MTを搭載し、2010年2月の国内投入を皮切りとした世界展開を計画、走る楽しさと環境を両立する。
EVコンセプト各種、四輪車、二輪車、セニアカー、パーソナルモビリティシステムまで多様なモデルと展示。
ブリーフィング冒頭、中山専務が将来に向けた取り組みを環境面を中心に説明。 ※再生すると音が出ます
SX4の燃料電池車、GM製燃料電池とスズキ独自開発の高圧水素タンクを搭載、現在実用化に向けた実証試験を実施中。
Swiftのプラグインハイブリッド車、GMと共同開発のHV、660ccの軽自動車用エンジンを発電のみに使うシリーズハイブリッド方式を採用。
キザシ、フラッグシップモデルとなるDセグメントセダン、モーターショーの記者発表会初日に日本で販売を開始、2009年末以降に欧米で販売開始を計画、2011年にはハイブリッドの設定も計画する。
会場ホール外の特設会場では、参加各メーカーの選りすぐりのモデルを使用した試乗会を実施。例年よりも試乗機会は多く設けられている。
試乗準備を進める三菱i-MiEVのスタッフ。
試乗体験者を迎える富士重のスタッフ。
ホール内に大きなスペースを取って、歴代の日本カーオブザイヤー受賞モデルを展示、観客の注目を集める。
ソニーがPSのドライビングシミュレーションゲームの体験コーナーを設置、トヨタとのコラボレーションで最新のFT-86コンセプトの運転も体験できる。
タカラトミーのコーナー、各メーカーのミニカーが展示され、子供の注目を集めそうだ。
会場にはセルフ方式のカフェテリアが併設。
モーターショーのオフィシャルグッズショップ、会場限定販売のグッズも多数。