ウクライナの戦争の影響分析と日本自動車産業に求められる役割
ロシアによるウクライナ侵攻が世界を震撼させています。この戦争が世界に及ぼす損害は巨大です。軍事侵攻された20万台市場のウクライナは理不尽な武力攻撃を受け日常生活と経済社会活動が破壊され、200万台市場のロシアは先進国の制裁により完成車とCKDセット輸入がストップ、生産・販売活動は麻痺状態にあります。それ以上に大きな影響は、欧州中心に世界が依存してきた安価なロシア産の化石燃料の調達がストップまたは絞り込まれることが引き起こすエネルギー価格の高騰です。
エネルギー価格上昇は欧州諸国の燃料代、電気代、ガス代上昇につながり、さらにそれを必要とする農産品価格や食糧価格の上昇により欧州経済を圧迫しています。短期的にはロシア代替を進めつつ、長期的には高価な天然ガス使用を低減するために、石炭・石油をブルー水素とCO2に分離してCO2は固定化(CCS化)し、水素は直接または工場輩出CO2と結合して精製されるeFuel活用を目指す動きが活発です。
本調査報告書は、戦争の被害をウクライナ、ロシア、欧州(特にドイツ)、および日本自動車・部品産業の立場から分析するとともに、新しいエネルギーバランスの中で求められるカーボンニュートラル戦略の方向性を分析するものです。
戦争の影響把握とこれから広がる損失の予測とともに、戦争が長期化する中で求められる、考え方、日本自動車産業が果たすべき役割について検討・提案するものです。
当調査報告書をご活用いただきますよう、お願い申し上げます。
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第1章 |
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ウクライナ戦争の世界自動車産業への影響
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◇泥沼化するウクライナ情勢 |
◇中東欧自動車産業への直接のインパクト |
◇世界自動車生産・販売へのダメージと回復に必要な時間 |
◇戦争が長期化する可能性と新たな準備 |
インタビュー | : | ロシアのウクライナ侵攻によるビジネス環境への影響 |
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第2章 |
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世界のエネルギー政策への影響
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◇変容する優先順位、エネルギー安保は国家安全保障マター |
◇地球環境保護と安全保障の両立 |
◇将来エネルギーバランスと各国の環境戦略転換 |
◇自動車環境戦略への影響展望 |
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第3章 |
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ロシア・ウクライナ自動車産業とダメージ
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◇ロシア自動車部品産業の先進国依存度 |
◇ロシア自動車市場と戦争の影響 |
◇ロシア産原材料への依存度 |
◇ウクライナ自動車・部品産業と戦争の影響 |
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第4章 |
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欧州自動車産業への影響 |
◇ドイツ自動車産業の危機と新戦略 |
◇欧州原材料・資源産業への影響 |
◇ドイツ自動車部品産業への影響 |
◇直接・間接的な欧州販売への影響 |
◇脱ロシア政策で覚悟すべきコストアップ |
◇ロシア・ウクライナ向け自動車輸出停滞の影響 |
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第5章 |
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日本自動車産業への影響
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◇ロシア事業の性格と日本自動車産業への影響 |
◇高収益欧州販売戦略の見直し |
◇日本自動車産業の特徴を生かした外交政策 |
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第6章 |
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世界自動車産業への影響
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◇世界経済への影響と世界自動車市場への影響 |
◇欧州自動車産業の東から西への投資シフトの可能性 |
◇ロシアからの天然ガス供給抑制、戦争長期化による世界経済への影響 |
◇脱ロシアから中国デカップリングへ影響拡大の可能性 |
◇中国デカップリングとの本質的な違い |
◇日本自動車産業に問われる新たな役割 |
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