二輪車市場は2021年に5,138万台に回復、
パーソナルモビリティとしての需要増が顕在化
フォーインの独自集計では、世界111ヵ国の二輪車販売台数は2021年に5,136万台となり、前年から回復しました。新型コロナウイルスのパンデミックが続くなかで一部の国・地域でパーソナルモビリティの需要増がみられ、二輪車市場の追い風となりました。グローバル全体では、5,500万台を超えたコロナ禍前の水準には届きませんでしたが、5,000万台の大台に戻しており、底堅い需要が確認されました。また、こうしたなかで、電動二輪車市場は前年に続いて350万台水準となりました。
2022年については、半導体不足や原材料価格の高騰を背景とする供給面の制約に加え、インフレに起因する利上げと景気後退を受けて、グローバル全体で5,000万台水準で足踏みすると予想されます。主要マーケットであるインドやASEANなどで需要回復への期待感があるほか、南米やアフリカの市場が比較的好調になると見込まれる一方、中国などは厳しい状況になると予測されます。
今回、フォーインは「世界二輪車統計年刊」を創刊いたしました。本書では、世界の二輪車販売・生産・輸出等に関わる最新の統計データを網羅的に取りまとめるとともに、二輪車に関わる市場トレンド・産業政策・メーカー動向といった基礎情報を収録いたします。二輪車事業に携わる企業の方々、新規参入を検討されている企業の方々には、「世界二輪車統計年刊 2022」をご採用・ご活用いただければ幸いです。
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![]() 第1章 |
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世界の二輪車産業の概況
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◇世界二輪車市場は2021年に5,136万台に回復するも、2022年は世界情勢混乱で前年割れ見通し | |
◇日印二輪車メーカー5社が世界販売の66.8%を占める、ホンダは世界シェア33.7%で断トツ | |
2. 世界BEV二輪車販売の概況 | |
◇世界40ヵ国の2021年BEV二輪車販売は推定358万台、中国が全体の87.5%を占める | |
3. 世界二輪車生産の概況 | |
◇世界二輪車生産は2021年に5,422万台に回復するも、2022年は世界情勢混乱で減産見通し | |
4. 世界二輪車輸出の概況 | |
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![]() 第2章 |
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南アジア主要国の二輪車産業の概況
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インド | |
◇二輪車市場のポテンシャルは2,500万台、EVシフトの流れが始動 | |
◇モーターサイクルに根強い需要、Hero MotoCorpが首位のポジションを維持 | |
◇世界第2位の二輪車輸出国、2021年に400万台を初めて達成 | |
パキスタン | |
◇2億人超の人口を抱える世界有数の有望市場、インフラ整備や中間層の育成が鍵に | |
◇低排気量クラスのモーターサイクルが最量販セグメント、ホンダの2021年販売が過去最高に | |
◇新たな自動車産業政策で二輪車/三輪車の生産能力を700万台に引き上げる目標を設定 | |
バングラデシュ | |
◇二輪車普及率は約20台/千人で膨大な潜在成長力を内包、道路インフラ整備と大気汚染対策が課題 | |
◇モーターサイクル中心の未成熟市場、Bajaj Autoが最大手のポジションを確保 |
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![]() 第3章 |
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東アジア主要国の二輪車産業の概況
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中国 | |
◇電動二輪車へのシフトが急加速、世界最大の輸出拠点としてのポジションを堅持 | |
◇内需と輸出の両輪で世界第2位の生産拠点の座を維持、2021年の二輪車生産は1,785万台に | |
◇世界最大の二輪車輸出国、2021年の輸出台数は851万台に | |
台湾 | |
◇電動二輪車の普及拡大の取り組みが進行 | |
◇二輪車市場は100万台前後で推移、電動二輪の市場シェアは2021年に10%に | |
◇台湾政府は電動二輪のサプライチェーン強化を重視、二輪車生産は2022年に減産が濃厚 | |
◇2019~2021年の完成車輸出は9万台前後に、KD輸出は20万台水準に | |
日本 | |
◇少子高齢化が二輪車市場・産業の規模維持の足かせ |
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![]() 第4章 |
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ASEAN主要国の二輪車産業の概況
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インドネシア | |
◇ASEAN最大の二輪車市場、年間600万台前後の底堅い需要 | |
◇ホンダの独走が継続、市場規模は600万台前後が実力レベルに | |
◇2021年の生産規模は586万台に回復、内需向けと輸出向けの両輪体制へのシフトが加速 | |
◇量販モデルの輸出拠点として機能、2021年に完成車輸出が過去最高水準の80万台に | |
ベトナム | |
◇二輪車市場は成熟市場、ベトナム政府は二輪車等から公共交通へのシフトを模索 | |
◇スクーターとカブに大きな需要、ホンダが市場シェア8割を確保 | |
◇二輪車生産は400万台超を記録、ホンダの二輪車輸出が20万台超に | |
タイ | |
◇少子高齢化と「中進国の罠」で経済成長の鈍化に直面 | |
◇中大型モデルの世界的な供給拠点、新型コロナによる内需低迷で年産規模が200万台割れに | |
◇中大型二輪の輸出拠点として機能、2021年に完成車輸出が過去最高の43.7万台に拡大 | |
フィリピン | |
◇二輪車普及率が低く成長余地の大きい市場、総市場規模は300万台が視野に | |
◇新型コロナの影響後退で2021年に内需回復が進行、ホンダがシェア巻き返し | |
◇内需拡大に伴って日系が生産体制を強化、ホンダは二輪車輸出を開始 | |
マレーシア | |
◇二輪/四輪普及率は高水準、ライドヘイリングサービスが二輪車市場の活性化要因に | |
◇2022年の市場規模は縮小する見込み |
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![]() 第5章 |
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北米主要国の二輪車産業の概況
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米国 | |
◇2022年後半に景気後退の可能性が高い米国、二輪車需要回復も供給に課題 | |
◇Harley-Davidsonが販売トップだが、日本メーカー4社が5割近いシェア占める二輪車市場 | |
カナダ | |
◇2021年二輪車販売は13年ぶりに7万台超え、2022年は供給不足で6万台割れの可能性 |
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![]() 第6章 |
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南米主要国の二輪車産業の概況
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ブラジル | |
◇ホンダとヤマハの2社が製販で95%以上占める二輪車産業 | |
◇2017年85万台を底に二輪車需要が回復傾向、2021年116万台も回復ペースは緩慢 | |
◇年産10万台以上の量産車4機種を展開し、設備更新で圧倒的競争力を有するホンダ | |
◇二輪車輸出は主要仕向国のアルゼンチン経済低迷で2019年以降6万台割れ続く | |
コロンビア | |
◇2021年二輪車販売は過去最高の74.2万台、2022年も需要旺盛で87万台前後の見込み | |
◇二輪車組立最大手はIncolmotos Yamaha、中国・インドメーカーの現地組立事業が拡大 | |
アルゼンチン | |
◇2020年に9度目の債務不履行、通貨下落と外貨不足が続く中、二輪車販売が低迷 | |
◇国内二輪車販売の9割が現地組立だが、現地部品調達は限定的 | |
ペルー | |
◇パーソナルモビリティ需要拡大と経済急回復で2021年二輪車販売が29万台へ急増 |
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![]() 第7章 |
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欧州(全体・主要国)の二輪車産業の概況
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欧州 | |
◇欧州30ヵ国二輪車販売は2021年158万台へ回復、2022年は供給不足と景気悪化で減少見通し | |
フランス | |
◇欧州最大の二輪車市場国フランス、50cc以下の原付とスクーター比率が高く、EV化が進展 | |
◇2021年二輪車新規登録台数は10年振りに30万台に回復、2022年はEV販売が急増 | |
◇50cc以下はPeugeotがトップ、50cc超は、ホンダ、ヤマハ、BMWがトップ3でシェア5割弱占める | |
イタリア | |
◇欧州最大のスクーター市場、欧州最大の二輪車生産国 | |
◇2021年二輪車新規登録台数は過去10年で最高となる28.2万台 | |
◇ホンダが主力スクーター製品SHシリーズの販売好調でシェアトップ | |
◇2012年以降、二輪車生産規模は30万台前後と低迷が続く | |
ドイツ | |
◇欧州最大の経済大国ドイツ、ハイエンドモデルが二輪車生産・販売の主力製品 | |
◇2020年以降、免許取得条件が緩和された125ccクラスを中心に堅調な需要が続く | |
◇2020年以降、Piaggioが販売シェア3位へ躍進、ホンダはトップシェアのBMWと拮抗 | |
スペイン | |
◇2022年はインフレ懸念あるが4%の経済成長見通し、ガソリン価格高騰でEV需要拡大 | |
◇コロナ禍の2020年以降、125cc以下の二輪車とスクーター需要が拡大 | |
英国 | |
◇2020年末のEU離脱とアルファ変異株の感染拡大に直面したが2021年に経済が急回復 | |
◇2021年50cc超二輪車新規登録台数シェアトップ3は、ホンダ、ヤマハ、BMW |
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![]() 第8章 |
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アフリカ(全体・主要国)の二輪車産業の概況
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アフリカ | |
◇アフリカ54ヵ国二輪車販売は2021年に553万台、2019年から3年連続で過去最高を更新 | |
ナイジェリア | |
◇2021年二輪車販売は130万台前後、大半がインドと中国からの輸入車 | |
ケニア | |
◇バイクタクシーや物流など商用用途の二輪車需要が拡大、再エネ大国としてEV化も進展 |
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![]() 第9章 |
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その他の地域・主要国の二輪車産業の概況
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トルコ | |
◇2020年以降、COVID-19によるパーソナル需要拡大で原付と101~125ccの製品販売が急拡大 | |
オーストラリア | |
◇資源価格高騰と国内消費好調で2021年二輪車販売が12年ぶりに9.5万台へ回復 |