圧倒的なスピードを軸とした電動パワトレ覇権戦略を検証
精密小型モーターの専門メーカーとして1973年に創業した日本電産は、積極的なM&Aを通じて、自動車分野ではEPS用やブレーキ用モーター、駆動用(トラクション)モーター、自動車以外の分野では、家電用や産業用モーター、発電用の大型ジェネレーターまでを扱う総合モーターメーカーに成長、売上規模は2020年度に1.6兆円超に達しました。2030年度に売上規模を10兆円にする長期目標を掲げ、このうち4兆円を車載事業で賄うことを狙っています。車載製品の中でも売上拡大の起爆剤として期待するのが、電動車のトラクションモーターです。日本電産は、従来の自動車部品メーカーにはあまりない発想や手法により、トラクションモーターの世界トップシェアの獲得を目指しています。
「日本電産の自動車事業戦略」では、その独特な発想や手法を解説するほか、財務面での日本電産の立ち位置を競合メーカー9社と比較し分析しました。さらに組織や人事、生産拠点の概要情報など、日本電産をベンチマークするために必要な基礎データを収録しています。
世界の自動車業界に新たな潮流を起こす可能性があり、注目が集まる日本電産の企業研究に最適な1冊として、ご検討を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
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![]() 第1章 |
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経営計画と業績推移
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2030年度車載売上高4兆円を目指しスピードと低コストでトラクションモーターの覇権狙う | |
◇競争力の最大の源泉は事業展開スピード | |
◇スピードと低コストをセールスポイントにトラクションモーターでHDD用モーターの再現を狙う | |
◇営業利益率は競合の中でも高水準、内製体制拡充により売上原価率の改善が見込まれる | |
◇積極的なM&Aにより売上高と総資産の平均成長率は10社中トップ | |
◇総資産回転率、有形固定資産回転率、労働生産性など効率性の指標は低い | |
◇短期的な視点、長期的な視点で共に財務の安全性は高い |
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![]() 第2章 |
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組織体制と経営幹部人事
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競争力の源泉であるスピードを維持する為、即断即決の意思決定体制を構築 |
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![]() 第3章 |
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製品及び技術開発動向
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モーターの拡販に向けて納入形態と商品の多様化に取り組む熱マネジメント技術を活用しモーターの小型軽量化を推進 |
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![]() 第4章 |
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生産体制と能力増強動向 |
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BEV化の分水嶺後に予想される価格競争を見込んで、トラクションモーターの大規模量産体制整備を推進 |
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![]() 第5章 |
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買収/提携動向
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数多のM&Aを通じて車載関連事業を確立、そこで培った目利きやシナジー発現ノウハウが経営スピードをさらに加速 |