世界二輪車販売は2024年に過去最高の5,695万台、2025年は5,800万台超へ
米中の対立、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとガザの戦争、米・イスラエルのイラン攻撃などで国際情勢が悪化していることに加え、第二次トランプ政権による相互関税政策の導入で世界経済の先行き不透明感が強まっています。こうした状況の中でも、世界111ヵ国の2024年二輪車販売台数(FOURINによる独自集計)は、インド、メキシコ、ブラジル、トルコなどの国々で需要が好調だったことから、前年比275万台(5.1%)増の5,695万台となり、2018年の5,663万台を抜いて過去最高となりました。2025年は市場成長が鈍化するものの、パキスタン、コロンビア、アルゼンチン、ブラジル、フィリピンなどで前年比10万~40万台の需要増加が見込まれ、世界販売が5,800万台超となり、2年連続で過去最高を更新することが予想されます。
世界二輪車販売の増加は、COVID-19感染拡大でパーソナルモビリティの需要が喚起され、デリバリー産業が急成長したことによって、二輪車の利便性や経済性が見直されたことが背景にあります。また、国内市場が縮小する中で過剰な生産能力を抱える中国二輪車メーカーが二輪車を新興市場向けに廉価な価格で輸出していることも一因となっています。特に近年は中国メーカーが150cc~800ccクラスの製品輸出を拡大しており、新興国市場だけでなく、欧州など先進国市場でもシェアを伸ばしています。日本の二輪車メーカーでは、ホンダが世界二輪車市場シェア36%を占め、圧倒的なポジションを確立していますが、ブラジルなど一部の国でシェア低下傾向が続いています。インドメーカーも海外事業を強化しており、グローバルでの販売競争がさらに激化することは言うまでもありません。
FOURINが2022年から毎年発刊している『FOURIN世界二輪車統計年刊』では、激変する二輪車主要国の市場・産業動向を把握するため、販売・生産・輸出実績をできるだけ網羅するとともに、二輪車に関わる新たな規制や政策などの最新情報も取り上げています。2025年版では、日本、中国、インドの大手二輪車メーカーの世界事業展開動向に加え、二輪市場が急成長したメキシコの情報についても新たに掲載いたしました。
当調査報告書が、世界各国の二輪車市場・産業の最新動向を把握し、今後の方向性を示唆する資料として、二輪車産業に携わる方々や新たに参入される方々にご採用いただければ幸いです。