2016年4月25日に第14回北京モーターショーが開幕した。昨年の上海モーターショーでは第4段階燃費規制(2020年5ℓ/100km)への対策としてメーカーによるEV・PHEVの発表が相次いだが、今回の北京モーターショーではEV・PHEVに加え、HEVの量産モデルの発表が目立った。
中国でシェアトップのVWはワールドプレミアとしてPHEVのコンセプトカーT-Prime GTEを発表した。VWはこれまで、中国のモーターショーでは一貫してPHEVのコンセプトカーをワールドプレミアとして発表してきたが、今回のモーターショーでもVWブランドの量産PHEVの発表は無く、PHEVの量産計画は遅れていると見られる。現代自は、現地生産を計画しているSonata HybridとK5 Hybridに加え、Kia初のHEV SUVとなるNiroを発表、中国でのHEV投入を本格化させる。また、GMも年内の現地生産を予定しているHEVのLaCrosse 30Hを発表した。
日系メーカーでは、ホンダが中国で初めて現地生産するHEVとなるAccord Sport Hybridを発表したほか、新型SUVのAvancierをワールドプレミアとして発表した。トヨタは新型Priusと燃料電池車Miraiを発表し、環境技術の高さをアピールした。日産は自動運転車のコンセプトカー Nissan IDS Conceptを中国で初披露すると同時に、2020年を目途に中国でも自動運転車を導入する計画を明らかにした。
このほか、中国系メーカーもこれまでのEV・PHEVに加え、HEVの発表が目立った。長城汽車は中型SUVでHEVのコンセプトカーHB-02を発表したほか、吉利汽車もニッケル水素電池メーカー科力遠と共同開発したHEVシステムを発表、年内に量産する予定で、価格をガソリン車並みに引き下げる計画である。しかし、これらの一部のメーカーを除き、中堅民族系メーカーは依然としてSUVの量産モデルの発表が中心で、燃費規制対応モデルの開発が遅れているとみられる。
2016年4月26日現在