世界月報 2024-12-10 発刊分
フランス、2024年は製販ともに数%減少の見通し、補助金廃止の場合には2025年に駆け込み需要発生も
フランスの2024年の自動車販売台数は、前年(220.8万台)と同水準または前年比2%減(約216万台)程度となる見通しである。景気低迷を背景とした買い控えに加えて、首相交代などに伴う購入支援策の変化を消費者が慎重に見定めている状況である。2024年1~9月の自動車販売は前年同期比0.5%減の159.7万台(うち、乗用車は同1.8%減の126.6万台)。BEV(乗用車)は同6.0%増の21.7万台(乗用車総市場に占める比率:同1.2ポイント増の17.1%)と増勢を維持している。その要因として、①購入補助金と②低所得者向けリースが挙げられる。①では、2024年に前年から減額されたものの補助金が維持されていること(5,000ユーロ→4,000ユーロ、ただし低所得者向けは7,000ユーロで維持)がBEV市場を下支えした。②は、BEVを月額100ユーロ程度でリースできる制度で(頭金の支払いの必要なし)、約5万台のBEV市場規模底上げとなった。 ...続き...