世界月報 2026-05-10 発刊分
EU、Mercosur/豪州/インドとFTA交渉合意、完成車と部品の生産・調達最適化の可能性
EUは、2026年1~3月に豪州、インドとのFTAで合意に達したほか、同年5月にはMercosurとのFTAが発効する予定である。本稿では、どのプレイヤーが最たる受益者となるか等について考察した。EU-豪州FTAでは、豪州側の自動車の輸入関税(5%)が撤廃される見通し。特に、FTA交渉の一環で高級車税(LCT)が一部変更され、大半の欧州製BEVが豪州でのLCT納税義務の対象外となることから、ドイツ系ブランドのBEVはFTAとその副産物であるLCT変更によるメリットが大きい。EU-Mercosur FTAとEU-インドFTAは、完成車や部品の調達・生産体制の最適化に活用すると考えられる。MercosurとのFTAでは、低価格車は現地生産を維持しつつ、高価格帯モデルやBEV等はEUからの輸出が増える可能性がある。欧州委員会は、Mercosurへの自動車輸出は金額ベースで最大3 倍となると試算している。 ...続き...