世界月報 2026-06-10 発刊分
ナフサの供給制約、自動車産業で原料コスト上昇や一部化学品で供給懸念も、地域により温度差あり
2026年3月以降、イラン戦争に伴う中東の原油関連施設の被害やホルムズ海峡封鎖を背景に、樹脂・プラスチック、合成ゴム、化学繊維などの原料となるナフサの調達不安が拡大している。一方で、備蓄石油や中東以外の国から代替調達したナフサにより自動車産業の生産停止は免れているものの、ナフサ価格の大幅な上昇は避けられない状況にある。2026年4月の日本のナフサ輸入実績を見ると、中東からの輸入量は前年同月比80.1%減の3.0億ℓに減少した。中東や政策的に輸出を制限している韓国などを除外すると、米国やアルジェリアなどからの代替調達が進められており、中東やアジア以外の地域からの輸入量は前年同月比で3倍近くに増えたものの、中東からの輸入減少分を補う規模には至らず、日本のナフサ輸入量全体でみると同45.1%減の10.4億ℓに落ち込んでいる。 ...続き...
