次世代技術競争に向けて中国自動車20社、
外資自動車9社の技術開発動向を総合調査
- 中国自動車産業が目指す自主ブランド車の技術開発のアプローチを
解明 - 近年のモーターショーで注目を集めた中国メーカーの出展製品・
技術を紹介 - 中国市場が求める今後の自動車ニーズ特徴と開発焦点を分析
- 独自技術の獲得に向けた中国自動車20社の技術開発プロジェクト概要
- 将来のエネルギー危機に備えて動き出す中国の次世代低公害車
プロジェクト - 中国技術者と低コスト調達を生かした世界自動車9社の技術開発動向
- 中国における自動車・部品・素材・設備開発研究拠点一覧表を掲載
中国自動車産業は、日米欧韓など主要世界自動車メーカーからの技術導入により20年間で産業の近代化を成し遂げました。国内市場の旺盛な需要にも支えられ、2008年には1,000 万台の生産規模へと、日米に次ぐ3 位に成長が続いています。しかし一方では技術蓄積の不足という後進国が持つハンディキャップに阻害され、世界自動車メーカーに比べ技術開発力、製品ブランド力が劣り、低技術力=低価格というレッテルからの脱却が求められています。
中国自動車メーカーによる独自技術成長路線の模索は、2004年以降のAuto China モーターショーから顕著に現れています。ハイブリッド自動車、電気自動車などの低公害車、燃料電池自動車の試作車が続々発表され、またコンセプトカーについても小型乗用車から高級乗用車、 MPV、SUV が披露され、中国自動車メーカーの技術開発への意欲を世界にアピールしています。また、2008年1月の北米モーターショーでは、民営企業の吉利汽車が世界初の高速走行時のタイヤパンク安全装置BMBS を出展するなど、いよいよ中国自動車メーカーによる独自技術の開発段階を迎えています。
それでも、自動車産業勃興初期の欧米メーカー、戦後復興を機に輸出産業としての育成に成功した日本・韓国メーカーに比べ、中国自動車メーカーが直面する技術課題は一昔に比べハードルが増しています。たとえば、自動車燃料の多様化が進む中で従来型の化石燃料と次世代燃料自動車の技術開発戦略の策定、自動車先進国が特許などで固めた知的財産権の障壁、そしてなによりも中国の自動車メーカーを悩ますのは、高度な技術統合能力が求められる燃費性能と、衝突安全性能が世界水準から見て数年ないし10年の遅れをとっていることにあります。
中国では年間70万人の新卒者となる理系人材を輩出し、自動車工学の開発研究を進めるには豊かな人的資源に恵まれています。近年中国自動車メーカーが取り組む旺盛な製品開発活動や、世界自動車メーカーが進める中国現地開発体制も、こうした中国の人材資源の供給が源泉とされております。
「中国自動車メーカーの技術開発最新動向」は、今後熾烈さを増す中国自動車産業における技術開発競争に焦点を当て、技術開発トレンドへの中国自動車メーカーの対応、そして世界自動車メーカーの中国R&D 体制を網羅した資料集です。中国自動車ビジネスに携わる方々の経営戦略策定などの参考資料としてお役立ていただけるものと確信しております。
どうぞ本案内をご高覧頂き、関係各部署ともご相談の上ぜひとも採用賜りますようお願い申し上げます。
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第1章 |
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中国自動車産業のR&D戦略
1 |
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◇R&D 投資の継続増大が見込まれる中国自動車産業
2 |
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◇中国自動車メーカーの技術獲得へのアプローチ
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◇先進国自動車メーカーの中国開発戦略、 事業規模と展開速度に応じて異なる研究体制
7 |
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2. 中国自動車市場トレンドと自動車開発競争の焦点
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◇多様なニーズに対応したコンセプトカー
10 |
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◇セグメント別乗用車開発トレンド
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3. 新 「産業指導目録」、 戦略技術として省エネ・低公害自動車技術と
電子制御技術を重視 16 |
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4. 中国自動車技術分野別提携動向、 技術系人材確保に向けて大学と
外資系企業の提携が増加 18 |
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5. 自動車技術人材の獲得、 大手メーカー技術経験者を主力に引き抜き、
海外人材の活用に向けて日欧R&D拠点進出も拡大 24
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6. 高速走行コース、 冬季テストコース、 衝突安全施設等、 本格的テスト・
試験所の整備が進展 26 |
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7. 自動車強国へのシフトに向けて先進国並みの技術規制整備を加速
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◇環境・安全・省エネを重視する強制的技術規制の整備
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◇性能強化を図る完成車・部品技術規制
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◇2010年代に向けた技術規制整備の方向性
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第2章 |
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次世代低公害車の開発を競う主要各社のプロジェクト概要
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1. 低公害車技術戦略、 エネルギー多様化とともに次世代技術を模索
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◇エネルギー多様化を進める低公害車技術戦略
42 |
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◇量産技術の確立とコア技術の開示を求める参入規定
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◇石油の輸入依存度上昇で待望される燃料税導入
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◇レアメタル、 備蓄重視で輸出規制が強まる
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2. ハイブリッド自動車、 政策支援の下で技術開発が活発化、
2010年代の拡販に向けた量産体制整備が課題 48
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◇政策支援の下で活発化したハイブリッド車の開発
48 |
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◇燃油-電気式を中心としたハイブリッド車の開発
49 |
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◇量産に向けた次期開発課題
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◇問われる量産体制の整備と拡販策
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3. 電気自動車、 2010年代以降自動車先進国に対抗する鍵として
基幹部品の開発、 量産化を重視 60 |
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◇2010年代の実用化に向けた電気自動車の開発
60 |
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◇EV 車を支える基幹部品に注力する支援政策
60 |
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62 |
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◇活発化する EV 事業への参入
62 |
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◇基幹部品:各社各様のモータ、 主流となる Li イオン 2 次電池
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4. 自動車低燃費技術、現地系が欧州企業との技術提携を軸にVVT・HSDI開発を推進
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5. 燃料電池自動車、 官民共同の先行研究が続くものの 2024年シェア
25%実現はコスト削減が必要 80 |
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第3章 |
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独自技術の獲得を目指す中国自動車メーカー20社の技術開発最新動向
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1. 第一汽車、合弁先の車台技術をベースに乗用車開発を推進、
紅旗高級車ブランドの復活に注力 90 |
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2. 上海汽車、2010年に新エネルギー車の年産能力 5 万台を目指す
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3. 東風汽車、ブランド力不足を補うための乗用車技術力が課題
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4. 吉利汽車、高品質・技術力重視の上級化戦略へ転換、
パワートレインの内製化により競争力強化を図る 102
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106 |
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6. 長安汽車 、技術資源を乗用車プラットフォーム開発とハイブリッド量産整備へ集約
110 |
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7. 比亜迪汽車、電気自動車事業の実用化に経営資源を集中
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8. 華晨金杯、2010年に 「中華」 自主製品の 30 万台を目指す
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9. 北京汽車、2010年自主ブランド車 108 万台体制に向け乗用車R&D能力を強化
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10. 広州汽車、2010年自主ブランド「理念」30万台体制に向け開発能力を強化、
トヨタの技術提携に注目 122
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11. 長城汽車、 2010年45 万台目標を目指して安全技術などに注力、
低公害車開発戦略は不明 124 |
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12. 江淮汽車、 現代自への技術依存を脱し乗用車自主開発能力強化へ
128 |
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13. 中国重汽、 Euro 3/4 対応技術として EGR 方式ディーゼルエンジン開発を強化
132 |
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14. 長豊汽車、 自社ブランド車の確立に SUV 依存から FF 乗用車へ拡張、
エンジン開発も強化 134 |
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15. 宇通客車、 Alcoa とアルミボディーの共同開発で軽量化技術力を強化
136 |
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16. 金龍客車、 電着塗装技術力の強化により同質化競争からの脱却を図る
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17. 西汽車、 MAN 技術支援によりトラックを刷新、 LNG 車開発は規制変更で頓挫
140 |
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18. 力帆汽車、 2010年に 8 モデル体制確立に向け Ricardo との提携で
エンジン技術を強化 142 |
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19. 青年汽車、 Neoplan 技術の BRT、 ZAP 技術の電動車分野で事業拡大を目指す
144 |
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20. 五洲龍汽車、 ディーゼルハイブリッドバスの国内外拡販を強化、
CNG ハイブリッドにも注力 145 |
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第4章 |
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競争優位の維持を目指す
世界自動車メーカーの中国での技術開発最新動向 147 |
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1. GM、 中国でも短期的にはハイブリッド、 長期的には
電気自動車や水素燃料電池車を重視 148 |
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2. VW、 先進環境技術の導入を積極的に推進、 内外装開発力を強化し海外向け
モデル開発にも参与 150 |
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4. トヨタ、 天津一汽トヨタにR&D拠点を新設、 2010年には Camry
ハイブリッド車を中国投入へ 154 |
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5. 日産、 短期的には CVT 搭載車を拡大、 2010年度にクリーン DE、 2012年には
電気自動車投入へ 156 |
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6. Ford グループ、 地元大学との提携を通じ現地開発要員を確保し、
2010年R&D100 人体制へ 158 |
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7. PSA、 中国R&Dは調達機能を重視するとともにデザイン設計機能を強化へ
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8. 現代自、 低コスト車を北京現代汽車研発中心と共同開発し 2010年中国投入へ
160 |
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9. 三菱自、 次世代基幹技術・クリーン DE、 TC-SST を中国投入へ
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第5章 |
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中国自動車産業研究開発拠点ダイレクトリー総覧
163 |
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1. 中国、 国内外メーカーともにR&D体制の強化に注力
164 |
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◇2008年、 307 ヵ所に拡大した自動車関連開発拠点
164 |
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165 |
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付録 |
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付録項目
189 |
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1. 車種別自動車生産販売統計年次推移(1998〜2007年、2007/2008年1〜6月)
190 |
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2. 車種別自動車生産販売統計月次推移(2004年1月〜2008年6月)
190 |
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192 |
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4. グループ別メーカー別車種別自動車生産年次推移
(1998〜2007年、2007/2008年1〜6月) 199 |