2018年NEV規制導入対応で、電動化を加速する
自動車各社
中国政府はエネルギー安全保障や大気汚染改善に向けて、2016年9月に乗用車企業平均燃費規制(CAFC)と中国版ZEV規制となる新エネ車(NEV)規制を統一管理する意見徴収案を発表し、CAFCクレジットとNEVクレジットからなるダブルクレジット制度を2018年から実施する計画を明らかにしました。中国政府は2020年にNEVの生産台数を市場全体の7%に相当する200万台超、2030年には同40%に相当する1,500万台以上へ引き上げる強気な目標を掲げています。ダブルクレジット制度の詳細が明らかにされたことで、これまでNEVの投入に積極的ではなかった外資系メーカーは製品投入を本格化しなければならず、2018年以降、中国で本格的にNEV製品の競争が繰り広げられることが予想されます。また、各メーカーは、NEV規制対策のほか、CAFC規制対策としてHEVや48Vシステム、アイドリングストップ等の省エネ技術、ダウンサイジングターボエンジンやDCT、CVT、8速AT等の燃費改善技術の開発、採用に取り組んでおり、環境対応技術導入に向けた開発が進められています。この他、自動運転やコネクテッドカーなどの新技術も中国で注目されており、長安、北汽、上汽などの完成車メーカーが開発を進めるほか、百度(Baidu)やAlibabaなどのIT関連企業も強みであるIT技術を武器に完成車メーカーとの共同開発・実証実験を展開しています。今後は、本格的な量産化・普及に向けて、法整備や通信インフラ整備が課題となります。
「中国自動車産業2017」では、2018年から統一管理が予定されるCAFCとNEV規制について解説したうえで、地場系メーカーの第13次5ヵ年計画と外資系メーカーの中国事業戦略を調査し、中長期販売目標やNEV規制対策、燃費改善策を分析します。そのほか、各メーカーの製品計画や生産整備などの事業動向、製販台数(CDにも収録)や売上高などの各経営業績指標も掲載しています。
当案内をご高覧頂き、関係部署ともご相談いただき、ご採用賜りますようお願い申し上げます。
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![]() 特集 |
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自動車強国への転身に向けて、NEVとICV産業を育成
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特集2. 産業育成策・NEV規制とCAFC規制との統一管理で、
2020年に200万台のNEVを目指す 16 |
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![]() 第1章 |
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中国自動車メーカーの中長期計画
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2. 東風汽車、外資の技術を導入し製品力を強化、
2020年の自主ブランド車販売目標を300万台に設定 40 |
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3. 中国一汽、2020年に自主ブランド車販売200万台を計画、
新エネ車投入やターボエンジン搭載拡大で燃費規制に対応 48 |
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4. 中国長安、2025年までに自主ブランド車販売340万台を目標に、
2025年にレベル4の完全自動運転実現も図る 54 |
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5. 北汽集団、2020年にグループ販売450万台達成を目指し、
新エネ車強化の他、テレマティクス、自動運転の開発にも注力 60 |
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6. 広汽集団、傳祺の生産能力増強で自主ブランド事業を強化、
新エネ車と自動運転の技術開発重視で競争優位を確保 68 |
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7. 華晨汽車、SUV新製品投入加速で自主ブランド事業を強化、
エンジン事業はBMWと提携、新エネ車は独自開発も実施 72 |
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8. 長城汽車、SUVけん引で販売好調が続き、
燃費規制対応で48V BSG、HEVを中心に開発投入を加速 76 |
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9. 吉利汽車、2020年省エネ・新エネ車の割合を90%へ引き上げ、
2025年以降にレベル4の完全自動運転の実現を目指す 80 |
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10. 江淮汽車、VWと提携しEVの共同開発を推進、
2025年までに販売全体に占める新エネ車の割合を30%に引き上げる計画 84 |
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11. BYD、2016~2018年に新エネ車販売が毎年倍増を目指し、
完成車、駆動電池等コア部品の能力増強を推進 88 |
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12. 奇瑞汽車、2020年の販売目標を100万台に設定、SUV製品を積極的に投入、
新エネ車事業にも注力 92 |
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13. 福建汽車、2020年までに生産台数82万台を目指し、
新エネ車工場の建設を加速、テレマティクスの開発を強化 96 |
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14. 力帆汽車、2020年までに新エネ車累計販売50万台を計画、
EV・PHEV開発を急ぐほか、SUV製品を拡充 100 |
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15. 中国重汽、MAN技術導入製品を中心に拡販を展開、
AMT搭載車の拡充やADAS搭載車の量産化でシェア拡大を目指す 102 |
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16. 海馬汽車、2020年までに自動車年間販売55万台を目標、
パワートレインと完成車の生産能力を増強、新エネ車事業に注力 106 |
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17. 衆泰集団、2020年80万台の販売台数を目指し、
パワートレインの開発を加速すると同時に、自動運転にも注力 108 |
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18. 陝汽集団、2020年自動車販売25万台を計画、
重型トラックの拡販と金龍汽車との合弁事業で目標達成を目指す 110 |
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20. 宇通客車、燃料電池バスや自動運転等の次世代製品開発を強化、
グローバルメーカーとしての地位確立を目指す 116 |
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21. 華泰汽車、新エネ車計画を発表して新製品投入を加速、
販売向上に向けて他社との提携を強化、自動運転にも注力 120 |
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![]() 第2章 |
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世界自動車メーカーの中国事業
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1. VW、2020年国産車販売600万台を目標に設定、
2020年までに新エネ車15モデルを現地生産計画 124 |
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2. PSA、東風汽車との提携を強化、電動車プラットフォームを共同開発、
ターボエンジンを刷新し製品力を強化 130 |
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3. BMW、2020年まで年間販売成長率10%維持を目指し、
自動運転技術の研究や電動車事業拡大に注力 134 |
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4. Daimler、福建Benzに北京汽車が資本参入、
北京Benzはエンジン第二工場建設で生産体制強化 136 |
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5. FCA、2018年に乗用車50万台の販売目標を目指し、
Jeepは現地生産を加速、Ivecoは新エネ車の普及を推進 140 |
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6. GM、2020年に中国乗用車市場シェア10%獲得、
2025年に省エネ・新エネ車販売50万台を目指す 144 |
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7. Ford、2020年までに中国事業へ114億元を投資、
製品投入や能力増強、パワートレイン改善などに取り組む 148 |
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8. トヨタ、2020年に国産車販売200万台達成を目標、
トヨタブランド車におけるHEVの割合30%を目指す 152 |
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9. ホンダ、広汽ホンダでAcuraブランド車現地生産を開始、
HEV現地生産、ターボエンジン導入で燃費規制に対応 156 |
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10. Renault/日産、若者をターゲットにSUVの投入を強化、
ADAS・自動運転等先進技術の中国導入を計画 160 |
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11. マツダ、SKYACTIV技術導入により好調が続き、
一汽マツダは新型SUV投入で2016年販売台数10万台の見通し 164 |
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12. スズキ、長安スズキは若者世代をターゲットに製品投入、
昌河スズキはEV年間5万台の生産ラインを整備 166 |
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13. 三菱自、広汽三菱が輸入販売会社を買収、
PHEVを中心とする新エネ車事業及びSUVに注力 168 |
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14. いすゞ、慶鈴汽車と共同で重型トラック開発、
国6排ガス規制対応エンジン年間5万台生産の計画 170 |
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15. 日野、主力製品の重型トラック不調で業績不振が続く、
国5対応エンジン投入や中型トラック注力で業績回復を狙う 172 |
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16. 富士重、年間販売目標5万台を2020年まで維持する計画、
新車投入を加速するも苦戦が続く 173 |
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17. 現代自グループ、現地生産HEV投入で省エネ・新エネ車事業を本格化、
2020年に商用車販売15万台も目標に 174 |
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![]() 第3章 |
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周辺産業
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1. 中古車市場、中央政府が市場促進に関する意見を発表、
一部地域で他地域の排ガス規制対応車の域内流通制限を撤廃へ 180 |
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2. 異業種企業の自動車事業参入、楽視がスマートEVを開発、
百度は自動運転開発で複数の完成車メーカーと提携 184 |
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190 |
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![]() 巻末 |
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付録(CDにも収録)
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中国、系列別/ブランド別乗用車生産・工場出荷台数推移
(2005~2015年、2015/2016年1~9月) 196 |
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中国、メーカー別モデル別乗用車生産・工場出荷台数推移
(2005~2015年、2015/2016年1~9月) 198 |
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中国、グループ別メーカー別車種別自動車生産・工場出荷台数推移
(2005~2015年、2015/2016年1~9月) 224 |
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中国、自動車・関連製品輸出入統計
(2011~2015年、2015/2016年1~9月、中国税関分類) 244 |